【141杯目】わかめ茶碗蒸し

乾燥わかめの利便性は認めるとして、生わかめの出回るこの時期は、これを食べないわけにはいかない。茶色く枯れたような生わかめを湯にくぐすと、一瞬で鮮やかなエメラルドグリーンに変わる神秘。多くの生き物が外敵に食べられないように進化している中、美味しそうになっちゃうという、このサービス精神は称賛に値する。

そのわかめを、茶碗蒸しの具に、同じく旬のあさりをトッピング。

ところで、いつも疑問に思っていたのが、「わかめも海藻なんだから、昆布みたいに出汁でるんじゃね?」説。

調べると、わかめのタンパク質の含有量は昆布の1/3程度。うまみの主成分であるアミノ酸はタンパク質が変化したものだから、このハンデは深刻だ。そこで、試しに100ccの水に1gの乾燥わかめを水から煮出してみた。アポロ13のような繊細なバーナー操作で、沸騰直前までゆっくりと加熱する。仕上げにひとつまみ弱の塩を加えてみた。その結果は…?

なんと、しっかりとわかめスープになっているではないか!むしろ、すこしわかめが多かったくらい。昆布のように複雑で深みのある味わい、とまではいかないが、うまみはじゅうぶん感じられるレベル。

なにより、出汁をとったら捨ててしまうか佃煮などの二次利用を強要される昆布より、そのまま具になる点でわかめは優秀。これは昆布にとってよくないニュースだ

ところで、湘南界隈でラーメンを注文すると、必ずと言っていいほど具にわかめが入っている(俺調べ)。べつにまずくはないのだが、望まないタイミングで、わかめが異常に麺にからみついてくるのが、ちょっと鬱陶しい。この宇宙には、4つの力「重力」「電磁力」「強い力」「弱い力」しかないと言われているが、もしかしたら第5の力「わかめ力」が働いているのかもしれない。

2019-03-17 | Posted in 茶碗蒸しNo Comments » 
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