【金継ぎ】割れた食器を救済せよ:その3

前回肝心なところで、金継ぎセット付属の金粉が底を尽きてしまった。なに、なくなったのなら買えばいい。さっそくアマゾンでゲットだぜ!どれどれありました、金継ぎ用金粉!価格は1グラム8,000円っと…。ん?

1グラム8,000円??

小さじ一杯が5グラムと考えると、1グラムがいかに微量かがよくわかる。これで8,000円?なにかの見間違いか。100グラム10,000円のシャトーブリアンより80倍も高いじゃないか。恐らく人生で最も高い1グラムに間違いない。これは、割れた皿がもったいなくて直そうとしている輩が、そうそう手にしていい代物ではなさそうだ。ていうか、金継ぎセット(7,600円)の内訳、ほぼ金粉じゃんっ!

 

もう、めんどくせえからタミヤカラーでごまかしちまえばいいか」と、投げやりになりつつ、念の為アマゾンラインナップを目で追っていくと「真鍮粉」なるものが。どうやら金粉の代用として使えるらしい。価格は20グラムで500円程度。なんだよ、ちゃんと庶民救済処置あるじゃん。先に言ってよ、もう。あやうくスイス銀行に強盗計画たてるところだったでしょうが。

 

まずはブラックジャックさんから。ラインに沿って弁柄漆を塗り、30分ほどしたら、真鍮粉を真綿でかるくポンポン。手術というより鑑識になった気分。カソーケン!一週間ほど放置後、余分な粉を洗い流す。漆の塗りがイマイチ雑だったので、ところどころくぼみができてしまっているが、まずまず。

 

外側はこんな感じ。
真鍮でも、意外にいい仕上がり。そういえば、付属の金粉はちょっとくすんでる印象だった。ケチったせいだろうか。真鍮はたっぷりモリモリ使えるので、せっかくだから前回の分もう一度真鍮粉でやり直してみる。

 

んー、全体的に下手くそな点はなにひとつ変わらないが、金色が派手になっただけで、結構見れるようになった、気がする。

 

かんじんの、丼も復活。それにしても、これ、また茶碗蒸しに使えるのだろうか…。汁物ですら心配なのに、100度の蒸し器で持続調理なんて、無理じゃね?

 

なにはともあれ、ひとまずのところで金継ぎ沼を脱することができた。4つの椀の修復に、実に4ヶ月。時間こそかかったが、達成感は計り知れない。工程は複雑だが、個々の作業は簡単だし、何より楽しかった。むしろ、修理する食器がなくなってしまったことが、ちょっと寂しい。「金継ぎロス」だ。

かつて、高価な食器が次々と割れてしまった(繰り返すが、主犯はおおむね嫁)ことで、買うこと自体が怖くなってしまったが、直せることがわかった今、またふつふつと食器欲が蘇りつつある。なんなら、それでまた嫁がうっかり割ってくれやしないか、とさえ思っているから、もしかしたらまだ、金継ぎ沼から抜け出せていないのかもしれない。

 

直した茶碗で、卵かけご飯。

 

 

2019-08-05 | Posted in 茶碗蒸しじゃないNo Comments » 
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