【22杯目】舞茸を入れると卵が固まらない説確認蒸し
(写真;非加熱舞茸の茶碗蒸し)
「茶碗蒸しの具材に舞茸を使うと、卵が固まらない」という噂を耳にした。舞茸のタンパク質分解酵素が、卵液の凝固を阻害するという。真贋を検証するため実験。ひとつは生のままの舞茸のみを具材にし、もうひとつはレンチンした舞茸を使う。このふたつで、仕上がり時の卵の固まり具合を比較するのが目的だ。
結果、生の舞茸を使った茶碗蒸しは、表面こそ固まったがそれ以外の部分は微妙に固まらず。ただ、火が通ってないのとも違い、ドロリとしている。「火は通ったのに固まらなかった」まさにうわさ通りの状況を再現できた。一方、加熱した舞茸を使った茶碗蒸しは、普通に固まった。試したことを後悔するくらい、予想通りの結果となった。
タンパク質分解酵素は「プロアテーゼ」といって、パイナップルや生姜にも含まれる。茶碗蒸しは固まってもらわないと困るのだが、卵を凝固させたくない状況で、この結果は大いに役立つ可能性がある。たとえば、カルボナーラスパゲッティの「火が通りすぎると卵ぼそぼそ問題」や、親子丼の「火が通りすぎると卵カチカチ問題」。これらを解決するヒントが、舞茸にあるのかもしれない。
そう、やってみなくちゃ判らない。大科学実験で。
(写真;加熱舞茸とかまぼこの茶碗蒸し)
舞茸をレンチンしたら、量も減ってしまった。かさ増しにかまぼこ投入。
レシピ
材料(1人前)
■舞茸茶碗蒸し(固まらないバージョン)
- 卵 1こ
- 水 70cc
- 白だし 小さじ1/2
- 舞茸
- 三つ葉 適量
■舞茸茶碗蒸し(固まるバージョン)
- 卵 1こ
- 水 70cc
- 白だし 小さじ1/2
- 舞茸(すこし多め)
- 三つ葉 適量
作り方
■舞茸茶碗蒸し(固まらないバージョン)
- 卵と水、白だし、舞茸をよくまぜ、器に入れる。
- 蒸し器にかけて、弱火で10分程蒸す。
- 三つ葉をのせて完成。
■舞茸茶碗蒸し(固まるバージョン)
- 舞茸をいったんレンジで加熱する。
- 卵と水、白だし、舞茸をよくまぜ、器に入れる。
- 蒸し器にかけて、弱火で10分程蒸す。
- 三つ葉をのせて完成。
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